食塩水の濃度問題
小学校、中学校、そして社会人の就職試験でもよく出題される「食塩水の濃度問題」。多く出題される理由は、間違えやすいからではないでしょうか。
何故間違えやすいかといういうのは、食塩が水の中に溶けてしまって、視覚(ビジュアル)で確認できないからという点もあると思います。同じく速さ(距離)の問題や、平面で考える立体図形の問題なども同じような理由があると、私は思っています。
次の問題を考えてみてください。
100gの水に10gの食塩を溶かしました。この食塩水の濃度は何%でしょうか。
100gで10gだから、100分の10なので10%!としてしまう方が実は結構いるのですが、それは間違いです。食塩水の濃度は(食塩の量)を(食塩水の量)で割って100倍するのです。
ここでいう(食塩水の量)は水と食塩を合わせた量です。つまりここでは110gが食塩水の量となるのです。
しがたって、 10÷110×100=9.090・・・%というのが正解になります。小数第2位を四捨五入して9.1%、10%にはならないんです。
この辺りの基本も含めて、食塩水の解き方を解説したサイトをご紹介します。
中学入試だけでなく、公務員試験・SPIといった就職試験向けのサイトも含まれていますが、読んでいただいて自分に合ったわかりやすいページを参考にしてもらえたらと思います。
1 LANDGATHER
大人むけの総合ジャンルサイトですが、SPIなどを想定してこの記事が書かれているようです。一般的には「濃度の公式」と「連立方程式」で解説されることが多く、ここでも最初にこの2つについてふれています。その説明をしたあとに、「てんびん算」の解き方の説明をしています。なぜこうできるのかということにはあまりふれていませんが、使い方がわかりやすく図解されていると思います。
説明されている方法:濃度の公式 連立方程式 天秤算
2 小学校算数のわかりやすい教え方
「数学FUN」というサイトですが、小学校算数について図と色をつかって表現してあるので、見やすくてよいところだと思います。
単純に混ぜて濃度を求める問題は普通の図解で示してありますが、いくらかまぜてある濃度の食塩水を作る問題について、面積図を利用して解説してあります。つるかめ算で面積図になれている人にとっては、この説明は頭の中にはいりやすいのではないでしょうか。これをもう少し受験テクニック的に発展すると天秤算につながっていくのかなと思います。
説明されている方法:面積図
3 恋する中学受験
「大学受験を見据えた中学受験対策」と副題にありますが、姉妹サイトもいくつかあって、中学受験の算数と大学受験の数学・化学を中心に情報を多く発信しているサイトです。
食塩水問題はてんびん法が最もおすすめと記載されていて、てんびん法についててこの原理(理科の分野でも重要)の説明とともに詳しく説明されています。そのほかに食塩と食塩水と濃度の関係を図にした「てんとう虫図」の解説や、難関中学での出題が多い何回か混ぜる問題を「やりとり図」を書いて解く方法の解説など、基本から難問まで考えることができる内容だと思います。
説明されている方法:公式 てんとう虫図 天秤法
4 中学受験プロ講師ブログ
「食塩水と面積図」についてていねいに解説をしてあります。そしてそれをつきつめていってなぜ「てんびん」で食塩水の問題が解けるのかというところまで言及しています。図の数字が小さいので、少し見づらい所もありますが、面積図の基本が丁寧に書いてあるので、基本をしっかりと理解したい人にはいいのではないでしょうか。
説明されている方法:面積図
5 学びの場.com
内田洋行教育総合研究所の運営している、教員や保護者の方をはじめ、教育に興味のある全ての方へのさまざまな教育関連情報を提供するWEBサイト。
その中にある「算数教え上手」に記載された記事ですが、正統派の計算公式を丁寧に説明してくれていると思います。
いわゆる中学受験テクニックではなく、基本的なことをちゃんと理解したい人にとってはいい教材ではないでしょうか。
説明されている方法:公式通りの計算
まとめ
いかがでしたでしょうか。わかりやすい説明があるサイトを選んでみました。このほかに問題をたくさん載せているサイトや、高校入試(中学の内容)、そして就職試験で使うテクニック的な解説をしているサイトも数多くあります。
ご自分にあったものを探す材料にしていただけたら幸いです。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。